テキストマイニング分析から見る模擬患者を活用したコミュニケーション演習で学生が捉えた自身の傾向と課題

本研究の目的は, 看護学生が模擬患者とのコミュニケーションを通して, 自分自身が捉えたコミュニケーションの傾向とその課題について明らかにすることである. 今回, コロナ禍において看護学生として初めての実習である看護入門実習IIが臨地で実施できず, 模擬患者を活用した学内実習へと変更した. その際に課した学生の記録用紙を用いて, テキストマイニング分析を行い, 学生のコミュニケーションの傾向と課題を明らかにした. 学生は, 学内実習における模擬患者を対象としたコミュニケーションにおいて, (1)自分自身のコミュニケーションの傾向から「目-見る」「話-聞く」「患者-話す」が抽出され, 学生は, 患...

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Published in東邦大学健康科学ジャーナル Vol. 7; pp. 45 - 57
Main Authors 松浦麻子, 蜂ヶ崎令子, 田中美穂, 近藤陽子, 飯田展子, 水流添秀行, 尾立篤子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 東邦大学健康科学部 31.03.2024
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ISSN2434-3838

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Summary:本研究の目的は, 看護学生が模擬患者とのコミュニケーションを通して, 自分自身が捉えたコミュニケーションの傾向とその課題について明らかにすることである. 今回, コロナ禍において看護学生として初めての実習である看護入門実習IIが臨地で実施できず, 模擬患者を活用した学内実習へと変更した. その際に課した学生の記録用紙を用いて, テキストマイニング分析を行い, 学生のコミュニケーションの傾向と課題を明らかにした. 学生は, 学内実習における模擬患者を対象としたコミュニケーションにおいて, (1)自分自身のコミュニケーションの傾向から「目-見る」「話-聞く」「患者-話す」が抽出され, 学生は, 患者役の模擬患者に関心をむけ, コミュニケーションを取ろうとしている特徴がみられた. また, (2)自分自身のコミュニケーションの課題として「患者-話」「話-聞く」「患者-話す」が抽出され, 患者という存在を意識したコミュニケーションの取り方について, 課題を見出せていた.
ISSN:2434-3838