5-アミノレブリン酸による創傷治癒促進と光照射によるさらなる増強効果

「要旨」光線力学治療(PDT)による殺菌効果は, 細菌の細胞膜や細胞質に集積した光増感剤が光によって励起され, 発生した活性酸素種が直接細菌を傷害することに起因すると推測されている. しかしPDTは免疫反応の活性化や, 組織増殖促進につながる成長因子の発現増加といった, 生体反応を活性化させる働きもあることが報告されている. そこで本稿では, 感染症治療に関係が深いと考えられる, PDTによる創傷治癒促進効果について, 著者らが5-アミノレブリン酸を用いた検討より得てきた知見を交えて概説する....

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Published in日本レーザー医学会誌 Vol. 38; no. 4; pp. 451 - 456
Main Authors 桐野泉, 青笹季文, 山本順司, 四ノ宮成祥, 上本伸二, 守本祐司
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本レーザー医学会 15.01.2018
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Summary:「要旨」光線力学治療(PDT)による殺菌効果は, 細菌の細胞膜や細胞質に集積した光増感剤が光によって励起され, 発生した活性酸素種が直接細菌を傷害することに起因すると推測されている. しかしPDTは免疫反応の活性化や, 組織増殖促進につながる成長因子の発現増加といった, 生体反応を活性化させる働きもあることが報告されている. そこで本稿では, 感染症治療に関係が深いと考えられる, PDTによる創傷治癒促進効果について, 著者らが5-アミノレブリン酸を用いた検討より得てきた知見を交えて概説する.
ISSN:0288-6200