当科における外来自己血貯血(1200g)について
「はじめに」当科では1984年より自己血輸血を約700例に施行し, その有用性を報告してきた. また, 採血後の貧血に対してヒトエリスロポエチン(以下EPOと略す)を用い, その効果を第6回日本自己血輸血研究会で報告した1). 今回われわれは, 外来にて検査を終了し, 術前約1週前に入院する患者に対して行った, 外来自己血貯血について, その問題点と有用性を検討した. 対象および方法 対象は1995年7月から1996年6月までに人工関節置換術を予定した女性23例である. 年齢は42歳から82歳, 平均64.5歳で, 疾患は変形性関節症(以下OAと略す)17例, 慢性関節リウマチ(以下RAと略す...
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Published in | 整形外科と災害外科 Vol. 46; no. 4; pp. 1010 - 1012 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
西日本整形・災害外科学会
1997
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Online Access | Get full text |
ISSN | 0037-1033 |
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Summary: | 「はじめに」当科では1984年より自己血輸血を約700例に施行し, その有用性を報告してきた. また, 採血後の貧血に対してヒトエリスロポエチン(以下EPOと略す)を用い, その効果を第6回日本自己血輸血研究会で報告した1). 今回われわれは, 外来にて検査を終了し, 術前約1週前に入院する患者に対して行った, 外来自己血貯血について, その問題点と有用性を検討した. 対象および方法 対象は1995年7月から1996年6月までに人工関節置換術を予定した女性23例である. 年齢は42歳から82歳, 平均64.5歳で, 疾患は変形性関節症(以下OAと略す)17例, 慢性関節リウマチ(以下RAと略す)6例である. また, 当科における自己血採血基準に沿り, すべての貯血を入院後に行った女性30例を入院貯血群とした. 年齢は59歳から73歳, 平均68.1歳であり, 特殊な基礎疾患(RAなど)を有さないOA患者を対象とした. 両群間の年齢に有意差を認めなかった. 方法は, 総貯血量1200gを目標に, 手術3週前から1週おきに400gの貯血を計画的に行った. 外来貯血の場合は, 基本的に週1回の受診とし, 1回目, 2回目までの貯血を外来で施行し, 3回目を入院後行った. |
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ISSN: | 0037-1033 |