足根骨癒合症 (距踵間) に対する鏡視下癒合部切除術の経験

【はじめに】足根骨癒合症に対する鏡視下癒合部切除術を経験したので報告する. 【症例】37歳女性. 特に誘因なく左足関節痛が出現. 某医整形外科受診し, 足根骨癒合症(距踵間)の疑いで当院紹介となった. 左足関節後方に腫脹あり, 圧痛を腓骨筋腱の後方から距骨下関節に認めた. 足関節ROMは背屈5°底屈25°であった. 単純X線像, CTで距踵関節後方の不整像を認めた. 距踵骨癒合症の診断で鏡視下癒合部切除術を行った. 腹臥位でアキレス腱内外側のポータルを使用し癒合部切除を行った. 術後5ヶ月時点で疼痛, 可動域は改善し, JSSF scaleは88点(術前67点)であった. 「はじめに」足根骨癒...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 65; no. 2; pp. 298 - 300
Main Authors 新城安原, 吉村一朗, 金澤和貴, 萩尾友宣, 蓑川創, 内藤正俊
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 2016
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ISSN0037-1033

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Summary:【はじめに】足根骨癒合症に対する鏡視下癒合部切除術を経験したので報告する. 【症例】37歳女性. 特に誘因なく左足関節痛が出現. 某医整形外科受診し, 足根骨癒合症(距踵間)の疑いで当院紹介となった. 左足関節後方に腫脹あり, 圧痛を腓骨筋腱の後方から距骨下関節に認めた. 足関節ROMは背屈5°底屈25°であった. 単純X線像, CTで距踵関節後方の不整像を認めた. 距踵骨癒合症の診断で鏡視下癒合部切除術を行った. 腹臥位でアキレス腱内外側のポータルを使用し癒合部切除を行った. 術後5ヶ月時点で疼痛, 可動域は改善し, JSSF scaleは88点(術前67点)であった. 「はじめに」足根骨癒合症の初期治療は保存療法であるが, それに抵抗する症例に対して, ほとんどは癒合部切除が行われている. 癒合部切除は, 従来の直視下手術から, 近年では鏡視下手術が報告されるようになってきた. 今回我々は, 距骨下関節後方に限局した距踵間癒合症に対して, 鏡視下癒合部切除を経験したので報告する.
ISSN:0037-1033