アジュバント関節炎ラットに対する静磁場の影響
「はじめに」アジュバント関節炎(以下AAと略す)は実験関節症の一つのモデルとして広く研究され, 特に抗炎症剤のスクリーニングテストとしても広く利用されている7). 従来, 炎症指標には, 患肢浮腫に対する, 水置換法等6)が用いられているが, 我々は, ラットの尾部の平均温度および単位面積当たりの熱量が炎症の評価となりうる可能性がある事を報告した5). 一方, 静磁場による血流改善効果が最近, 基礎的8)にも臨床的1)2)4)にも注目されている. 今回, AAラットに静磁場を曝磁し, その抗炎症効果をサーモグラフィを用いて検討し, 興味深い結果が得られたので報告する. 実験動物および方法 Sp...
Saved in:
Published in | 整形外科と災害外科 Vol. 47; no. 4; pp. 1172 - 1174 |
---|---|
Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
西日本整形・災害外科学会
1998
|
Online Access | Get full text |
ISSN | 0037-1033 |
Cover
Summary: | 「はじめに」アジュバント関節炎(以下AAと略す)は実験関節症の一つのモデルとして広く研究され, 特に抗炎症剤のスクリーニングテストとしても広く利用されている7). 従来, 炎症指標には, 患肢浮腫に対する, 水置換法等6)が用いられているが, 我々は, ラットの尾部の平均温度および単位面積当たりの熱量が炎症の評価となりうる可能性がある事を報告した5). 一方, 静磁場による血流改善効果が最近, 基礎的8)にも臨床的1)2)4)にも注目されている. 今回, AAラットに静磁場を曝磁し, その抗炎症効果をサーモグラフィを用いて検討し, 興味深い結果が得られたので報告する. 実験動物および方法 Sprague-Dawly系♀ラット(体重150g前後, 6週令, 日本クレア社)24匹を3群に分けた. A群(8匹)はMycobacterium butyrium乾燥菌体を流動パラフィンに混濁後, 0.6mg/0.05mlをラットの左後足に注射しアジュバント関節炎を惹起させた. M群(8匹)は, 新たなA群に200mTの磁気を爆磁させた. C群(8匹)は健常無処置ラットに0mTの静磁場を曝磁させた. |
---|---|
ISSN: | 0037-1033 |