腰椎疾患に対する脊椎インスツルメンテーションの経験
「はじめに」不安定性腰椎の手術では古くから脊椎固定が行われ, 最近では早期離床と骨癒合率向上のために各種のinstrumentが開発されているが, その乱用が問題とされている. 当科におけるinstrumentを用いた腰椎固定術の適応は, 原則として腰椎不安定性を認める症例で, 破裂骨折や脱臼に対してはアライメントと支持性の早期獲得を, 脊椎すべり症や椎間板ヘルニアに対しては確実な骨癒合を目的とし, また, MOBに対してはサルベージ手術として広範囲除圧を必要とする際, 不安定性出現の防止を目的に行っている. また, 脊椎すべり症に対しては無理な整復操作は行っていない. 今回当科で行った症例に...
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Published in | 整形外科と災害外科 Vol. 45; no. 1; pp. 119 - 122 |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
西日本整形・災害外科学会
1996
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ISSN | 0037-1033 |
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Summary: | 「はじめに」不安定性腰椎の手術では古くから脊椎固定が行われ, 最近では早期離床と骨癒合率向上のために各種のinstrumentが開発されているが, その乱用が問題とされている. 当科におけるinstrumentを用いた腰椎固定術の適応は, 原則として腰椎不安定性を認める症例で, 破裂骨折や脱臼に対してはアライメントと支持性の早期獲得を, 脊椎すべり症や椎間板ヘルニアに対しては確実な骨癒合を目的とし, また, MOBに対してはサルベージ手術として広範囲除圧を必要とする際, 不安定性出現の防止を目的に行っている. また, 脊椎すべり症に対しては無理な整復操作は行っていない. 今回当科で行った症例について検討したので報告する. 対象 1984年から1993年の10年間の腫瘍を除いた腰椎の手術例は523例でうち固定術を併用した症例は395例であり, 強固な固定材料を使ったinstrument surgeryは, 54例であった. 変遷は1984年よりHarrinton rodまたはLuque rodを15例に用い, 1988年からは変性疾患やMOBに対し, Knodt rodを8例に, 1990よりPedicular screwを31例に用いている. |
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ISSN: | 0037-1033 |