当該神経根以外の神経根を障害した腰椎椎間板ヘルニアの検討
「はじめに」腰椎椎間板ヘルニアでは, 通常, 罹患椎間高位に応じた髄節の神経根(以下当該神経根)が障害される. しかし少数ではあるが, 隣接上位または下位神経根が障害される場合がある. 今回, 我々は1椎間のヘルニアで, 手術時に当該神経根以外の神経根が障害された所見を認めた症例の, 発生頻度および術前の理学的所見, 画像所見について検討を行った. 対象及び方法 対象は1980年から94年までに当科で後方法による1椎間のヘルニア摘出術を行った508例中, 手術時に当該神経根以外の神経根に圧迫, 癒着などの所見を認めた22例である(表1). 内訳は, 男性16例, 女性6例で手術時の年齢は23歳...
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Published in | 整形外科と災害外科 Vol. 45; no. 3; pp. 954 - 957 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
西日本整形・災害外科学会
1996
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Summary: | 「はじめに」腰椎椎間板ヘルニアでは, 通常, 罹患椎間高位に応じた髄節の神経根(以下当該神経根)が障害される. しかし少数ではあるが, 隣接上位または下位神経根が障害される場合がある. 今回, 我々は1椎間のヘルニアで, 手術時に当該神経根以外の神経根が障害された所見を認めた症例の, 発生頻度および術前の理学的所見, 画像所見について検討を行った. 対象及び方法 対象は1980年から94年までに当科で後方法による1椎間のヘルニア摘出術を行った508例中, 手術時に当該神経根以外の神経根に圧迫, 癒着などの所見を認めた22例である(表1). 内訳は, 男性16例, 女性6例で手術時の年齢は23歳から74歳, 平均43.2歳であった. 当該神経根以外の神経根が障害された原因及びその症例数は, ヘルニア塊の上行12例, ヘルニア塊の下行4例, 外側ヘルニア1例, 神経根奇形5例であった. これら対象を, 原因別に上行群, 下行群, 外側群, 奇形群の4群に分類し, 罹患椎間別, 年代別および柳田の分類5)によるヘルニア分類別の症例数を調べた, また1例のみであった外側群をのぞく3群について, 術前の理学的所見として当該神経根以外の神経根領域の知覚低下, 筋力低下の有無, 画像所見としてmyelogram, CTM, MRIでヘルニア塊の上行, 下行, 神経根奇形を示す所見の有無を調べた. |
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ISSN: | 0037-1033 |