超音波気管支鏡ガイド下針生検 (EBUS-TBNA) で診断された悪性胸膜中皮腫の1例
「要約」- 背景. 悪性胸膜中皮腫は全悪性疾患中約0.2%と稀で, 診断に苦慮することが多い. 我々は画像上腫瘤影を呈し, 超音波気管支鏡ガイド下針生検(endobronchial ultrasound-guided transbronchial needle aspiration : EBUS-TBNA)による組織診断に, 免疫組織化学的な検討を加えて診断し得た悪性胸膜中皮腫の1例を報告する. 症例. 59歳男性. 労作時呼吸困難感を主訴に近医受診. 胸部X線写真で右胸水貯留を認め, 当院の呼吸器科紹介. 胸部CTで右胸水と右上葉縦隔側に腫瘤影を認めた. PET-CTで腫瘤に一致して高度FD...
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Published in | 気管支学 Vol. 40; no. 2; pp. 125 - 129 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本呼吸器内視鏡学会
25.03.2018
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Summary: | 「要約」- 背景. 悪性胸膜中皮腫は全悪性疾患中約0.2%と稀で, 診断に苦慮することが多い. 我々は画像上腫瘤影を呈し, 超音波気管支鏡ガイド下針生検(endobronchial ultrasound-guided transbronchial needle aspiration : EBUS-TBNA)による組織診断に, 免疫組織化学的な検討を加えて診断し得た悪性胸膜中皮腫の1例を報告する. 症例. 59歳男性. 労作時呼吸困難感を主訴に近医受診. 胸部X線写真で右胸水貯留を認め, 当院の呼吸器科紹介. 胸部CTで右胸水と右上葉縦隔側に腫瘤影を認めた. PET-CTで腫瘤に一致して高度FDG集積を認めたが, 他部位に集積を認めなかった. 縦隔側の腫瘤に対しEBUS-TBNAを施行し, 免疫染色とFISH法によるp16(9p21)の欠失解析の結果, 悪性胸膜中皮腫の診断に至った. 結論. 画像上, 縦隔リンパ節腫大を疑ったが, EBUS-TBNAを用いて確定診断に至った悪性胸膜中皮腫の症例を経験した. |
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ISSN: | 0287-2137 |