大腿骨骨幹部骨折に対するAIMロッドの使用経験-適応を中心として

「はじめに」大腿骨骨幹部骨折に対する髄内釘横止め螺子固定法は,現在最も広く用いられている方法の一つである.当科では1992年よりエース社intramedullary rod(以下AIM rod)にて安定した成績を得ているが,手術時間や被爆,コストの面からは,Ender釘,Kuntscher釘などの他の方法にも利点があり,髄内釘横止め螺子固定法の適応について再検討する必要があると思われる.以下,過去5年間の症例についてretrospective studyを行った,「対象および方法」1991年から1996年にかけて,大腿骨骨幹部骨折に対し当科において,AIM rodにより骨接合術施行した.男性1...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in整形外科と災害外科 Vol. 46; no. 2; pp. 255 - 258
Main Authors 有島善也, 谷口良康, 牧信哉, 濱里雄次郎, 岡村一幸, 福村憲司
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 1997
Online AccessGet full text
ISSN0037-1033

Cover

More Information
Summary:「はじめに」大腿骨骨幹部骨折に対する髄内釘横止め螺子固定法は,現在最も広く用いられている方法の一つである.当科では1992年よりエース社intramedullary rod(以下AIM rod)にて安定した成績を得ているが,手術時間や被爆,コストの面からは,Ender釘,Kuntscher釘などの他の方法にも利点があり,髄内釘横止め螺子固定法の適応について再検討する必要があると思われる.以下,過去5年間の症例についてretrospective studyを行った,「対象および方法」1991年から1996年にかけて,大腿骨骨幹部骨折に対し当科において,AIM rodにより骨接合術施行した.男性19名19肢,女性1名1肢,計20名20肢で,年齢は17-55歳(平均29.4歳),観察期間は1-5年(平均2.4年)であった.受傷原因は,交通外傷19名,転落1名であった.開放骨折2例であり,合併骨折として同側下腿以下の骨折5例,反対側の下肢骨折6例,骨盤骨折2例,上肢その他の骨折4例が含まれている.骨折型は青柳分類1)に従うと,I型2例,II型7例,III型7例,IV型1例,V型3例であり,VI型はなかった.術後の評価はConnolyの評価2)に従い,1.下肢短縮,2.内外反変形,3.膝関節可動域の3項目について,それぞれ,good,satisfactory,poorの3段階で評価した.
ISSN:0037-1033