Cyclin D1過剰発現リンパ腫とMCL関連病変

「はじめに」マントル細胞リンパ腫はリンパ濾胞のマントル層由来と考えられているB細胞性リンパ腫である. 同リンパ腫は1970年代半ば以降にその存在が推定され, 少なくとも3種の名称で報告されてきた. BerardとDorfmanが初めて記載を行い, malignant lymphoma, lymphocytic type, intermediate differentiation (IDL) の名称が用いられた. 形態学的な定義が不明瞭であったために他の低悪性度B細胞性リンパ腫との鑑別に混乱を来したが, 修正Rappaport分類に組入れられ, 主に米国で用いられるようになった. 一方欧州では,...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本リンパ網内系学会会誌 Vol. 37; no. 4; pp. 255 - 263
Main Authors 谷田部恭, 中村栄男
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本リンパ網内系学会 19.12.1997
Online AccessGet full text
ISSN1342-9248

Cover

More Information
Summary:「はじめに」マントル細胞リンパ腫はリンパ濾胞のマントル層由来と考えられているB細胞性リンパ腫である. 同リンパ腫は1970年代半ば以降にその存在が推定され, 少なくとも3種の名称で報告されてきた. BerardとDorfmanが初めて記載を行い, malignant lymphoma, lymphocytic type, intermediate differentiation (IDL) の名称が用いられた. 形態学的な定義が不明瞭であったために他の低悪性度B細胞性リンパ腫との鑑別に混乱を来したが, 修正Rappaport分類に組入れられ, 主に米国で用いられるようになった. 一方欧州では, centrocytic lymphomaの名称でKiel分類において独立した項目として取り上げられた. 当初は胚中心に存在するcentrocyteが由来と考えられたが, 後にマントル層由来と修正された.
ISSN:1342-9248