同種骨移植を利用した人工股関節再置換術の経験
「はじめに」近年, 人工股関節置換術(以下T.H.A.)の普及に伴い, 術後の臼蓋及び大腿componentのlooseningなどにより, 再置換術(以下Revision)を要する症例も増加の傾向にある. その際に生じる問題点の1つの骨欠損に対し今回我々は, マイナス80度で冷凍保存後, テロス加温型骨減菌器(以下ロベイターsd-2)にて処理した同種骨移植を利用した再置換術を経験したので報告する. 「対象および方法」対象は, 全4例女性, 年令は68歳から78歳, 平均73.5歳. 部位は, 右股関節3例, 左股関節1例, 原疾患は, 変形性股関節症3例, 大腿骨頚部骨折1例である. 術後経...
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Published in | 整形外科と災害外科 Vol. 49; no. 4; pp. 1177 - 1179 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
西日本整形・災害外科学会
2000
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ISSN | 0037-1033 |
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Summary: | 「はじめに」近年, 人工股関節置換術(以下T.H.A.)の普及に伴い, 術後の臼蓋及び大腿componentのlooseningなどにより, 再置換術(以下Revision)を要する症例も増加の傾向にある. その際に生じる問題点の1つの骨欠損に対し今回我々は, マイナス80度で冷凍保存後, テロス加温型骨減菌器(以下ロベイターsd-2)にて処理した同種骨移植を利用した再置換術を経験したので報告する. 「対象および方法」対象は, 全4例女性, 年令は68歳から78歳, 平均73.5歳. 部位は, 右股関節3例, 左股関節1例, 原疾患は, 変形性股関節症3例, 大腿骨頚部骨折1例である. 術後経過観察期間は, 5ケ月から12ケ月, 平均7.8ケ月である. ロベイターsd-2の規格は, 幅34.5cm, 高さ14cm, 奥行き32.5cm, 重量7.5kgとコンパクトサイズである. 方法は, 1. 整形外科移植に関するガイドラインおよび日本整形外科学会冷凍ボーンバンクマニュアルに沿ったドナーの選定1) 2. 無菌骨採取 3. マイナス80度冷凍保存 4. 解凍 5. 80度, 10分間自動滅菌処理 6. 排液処理 7. 細菌培養検査 8. 細菌培養検査陰性の確認 9. 同種移植骨として使用 |
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ISSN: | 0037-1033 |