Reflux Symptom Indexによる咽喉頭逆流症の診断とプロトンポンプ阻害薬による治療効果

「はじめに」咽喉頭逆流症(Laryngopharyngeal Reflux Disease, LPRD)は胃液の逆流により咽喉頭に様々な症状を生じる疾患と考えられている. 咽喉頭異常感もLPRDの症状の一つと考えられている1). LPRDは比較的新しい概念であるため本邦ではLPRDの問診票ではなく, 胃食道逆流症(GERD)用の問診表であるFrequency Scale for Symptoms of GERD(以下, Fスケール)を診断に使用した報告が見られるが2), LPRDとGERDは同一の疾患ではなく, Fスケールが主に腹部症状に注目し, 咽喉頭症状を重視していないことから, LPRD...

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Published in喉頭 Vol. 22; no. 2; pp. 115 - 118
Main Authors 小山新一郎, 濱島有喜, 中野文子, 伊藤佳史, 山口智子, 村上信五, 川口仁
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本喉頭科学会 2010
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ISSN0915-6127

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Summary:「はじめに」咽喉頭逆流症(Laryngopharyngeal Reflux Disease, LPRD)は胃液の逆流により咽喉頭に様々な症状を生じる疾患と考えられている. 咽喉頭異常感もLPRDの症状の一つと考えられている1). LPRDは比較的新しい概念であるため本邦ではLPRDの問診票ではなく, 胃食道逆流症(GERD)用の問診表であるFrequency Scale for Symptoms of GERD(以下, Fスケール)を診断に使用した報告が見られるが2), LPRDとGERDは同一の疾患ではなく, Fスケールが主に腹部症状に注目し, 咽喉頭症状を重視していないことから, LPRDにたいして, より有用な問診票としてReflux Symptom Index(以下RSI)の導入を試みた. RSIは2002年にBelafskyらが報告したLPRDの診断に利用するために開発された問診表である3).
ISSN:0915-6127