欧米 (ESMO, ASCO, NCCN) の膵癌診療ガイドラインと我が国 (JPS) の膵癌診療ガイドラインの比較よりみた膵癌診療の問題点

• Published in: 膵臓 Vol. 32; no. 2; pp. 140 - 154
• Main Author: 山口幸二
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 日本膵臓学会 25.04.2017
• ISSN: 0913-0071

「要旨」: 我が国では2016年に膵癌取扱い規約が第7版として改訂され, 膵癌診療ガイドラインも2016年版が改訂版として出版され, 取扱い規約と診療ガイドラインは現在の我が国の膵癌診療に即したものになった. 膵癌に関する診療ガイドラインは米国, 欧州, アジア等からも発表されている. 国や地域の医療状況などを反映し, ほぼ同一の点や異なっている面もある. 欧州の代表的ガイドラインであるESMOのガイドライン, 米国の代表的ガイドラインであるASCOとNCCNのガイドラインと我が国のJPSのガイドラインの最新版を比較することで, 現在の膵癌診療の問題点について概説した. 「はじめに」 我が国では日本膵臓学会より2016年6月に膵癌取扱い規約が第7版として改訂され, また, 2016年10月に膵癌診療ガイドラインも2016年版が改訂版として出版された. そうした改訂により, 内容はより現在の膵癌診療に即したものになった.