臼蓋側高度骨破壊例に対するケルブール十字プレートの使用経験

「はじめに」臼蓋側高度骨破壊例に対してケルブール十字プレートを使用し, 短期であるが良好な成績を納めたので報告する. Kerboull十字プレートは, 臼蓋を原臼位に設置でき, 補填された移植骨を保持できる臼蓋再建プレートである3)4). 対象 1996年より施行した4例で, 男性1例, 女性3例である. 手術時年令は, 52才から80才, 平均65.8才であった. 疾患は大腿骨頭壊死2例, 変型性股関節症2例である(表1). 方法 全例に, Kerboull cross plate, 腸骨移植, AW-ガラスセラミックを使用している(表2). 臼蓋外上方欠損部にAWガラスセラミックと移植骨の...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 48; no. 1; pp. 238 - 241
Main Authors 小田裕造, 藤尾圭司, 山中三知夫, 土屋隆之, 後藤公志
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 1999
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ISSN0037-1033

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Summary:「はじめに」臼蓋側高度骨破壊例に対してケルブール十字プレートを使用し, 短期であるが良好な成績を納めたので報告する. Kerboull十字プレートは, 臼蓋を原臼位に設置でき, 補填された移植骨を保持できる臼蓋再建プレートである3)4). 対象 1996年より施行した4例で, 男性1例, 女性3例である. 手術時年令は, 52才から80才, 平均65.8才であった. 疾患は大腿骨頭壊死2例, 変型性股関節症2例である(表1). 方法 全例に, Kerboull cross plate, 腸骨移植, AW-ガラスセラミックを使用している(表2). 臼蓋外上方欠損部にAWガラスセラミックと移植骨のブロックを, 臼底に半層腸骨板を, その他にAWガラスセラミックの顆粒と移植骨のチップ状の物を用いている4). 術前, 最終診察時のJOA score, X-Pにて評価した. 症例 症例2:80歳女性, 昭和60年頃, 他医で左変形性股関節症の診断を受け, 左人工股関節置換術を施行された. 平成7年, 左股関節痛をきたし, 当科受診しX-Pで臼蓋側のlooseningを認めた(図1). 平成8年7月19日, 左人工股関節再置換術を受けた.
ISSN:0037-1033