「日本人の食事摂取基準 (2015年版)」に基づく食事バランスガイド料理区分別サービング数の見直しと検証

【目的】「日本人の食事摂取基準(2015年版)」の考え方を食事バランスガイドに反映させ, 食事バランスガイドの料理区分別サービング数(以下, 「SV」と略)を算定し直し, エネルギー産生栄養素バランスの目標量に合致するか確認する. 【方法】日本人の食事摂取基準(2015年版)で設定されたエネルギー産生栄養素バランスの目標量に留意し, 料理区分別SVを食品構成の考え方に基づき算定する設定条件を見直した. たんぱく質のエネルギー産生栄養素バランス(以下, 「たんぱく質%E」)と穀類エネルギー比率, 及び5料理区分以外(菓子・嗜好飲料等)からのエネルギー(以下, 「他Ene」と略)の条件を見直し,...

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Published in栄養学雑誌 Vol. 74; no. 5; pp. 128 - 140
Main Authors 早渕仁美, 徳田洋子, 松永泰子, 黒谷佳代, 武見ゆかり
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本栄養改善学会 2016
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ISSN0021-5147

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Summary:【目的】「日本人の食事摂取基準(2015年版)」の考え方を食事バランスガイドに反映させ, 食事バランスガイドの料理区分別サービング数(以下, 「SV」と略)を算定し直し, エネルギー産生栄養素バランスの目標量に合致するか確認する. 【方法】日本人の食事摂取基準(2015年版)で設定されたエネルギー産生栄養素バランスの目標量に留意し, 料理区分別SVを食品構成の考え方に基づき算定する設定条件を見直した. たんぱく質のエネルギー産生栄養素バランス(以下, 「たんぱく質%E」)と穀類エネルギー比率, 及び5料理区分以外(菓子・嗜好飲料等)からのエネルギー(以下, 「他Ene」と略)の条件を見直し, 矛盾のない妥当な設定基準範囲について検討した. 【結果】設定条件の見直しによる基準エネルギー範囲の料理区分別SVの変化と, そのSVに基づき算出したエネルギー産生栄養素バランス(%E)と食塩量の分布を明らかにした. 基準エネルギー1,200~3,200kcalに, たんぱく質%E16.5~14.5, 穀類エネルギー比率38.0~45.0%, 他Ene 0~100kcalを設定して算定した料理区分別SVを用いた栄養価が, 最も日本人の食事摂取基準(2015年版)に適合していた. 【結論】見直し後の食事バランスガイドSVは, 主食が1 SV程度低値, 主菜は2 SV程度高値に, 副菜と牛乳・乳製品, 果物は現状とほぼ同値になった.
ISSN:0021-5147