超高齢者(90歳以上)における大腿骨頚部骨折の予後検討
「はじめに」近年の社会の高齢化に伴い我が国における骨粗鬆症およびそれに関連した骨折の症例数が増加している. なかでも大腿骨頚部骨折は骨粗鬆症関連の骨折の中でも特に患者の活動性を制限し, 寝たきり, さらには生命予後にも重篤な影響を及ぼす骨折である. その治療の重要性は増してきているが, 高齢者ゆえに難渋することも多い. 今回我々は90歳以上の超高齢者の大腿骨脛部骨折の治療の長期成績について生命予後を中心として検討をした. 「対象及び方法」平成6年から平成10年までに当院で加療を行い退院後調査が可能であった44症例を対象とした. 性別は男性5例, 女性39例. 受傷時年令は90-99歳(平均92...
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Published in | 整形外科と災害外科 Vol. 49; no. 3; pp. 723 - 725 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
西日本整形・災害外科学会
2000
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ISSN | 0037-1033 |
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Summary: | 「はじめに」近年の社会の高齢化に伴い我が国における骨粗鬆症およびそれに関連した骨折の症例数が増加している. なかでも大腿骨頚部骨折は骨粗鬆症関連の骨折の中でも特に患者の活動性を制限し, 寝たきり, さらには生命予後にも重篤な影響を及ぼす骨折である. その治療の重要性は増してきているが, 高齢者ゆえに難渋することも多い. 今回我々は90歳以上の超高齢者の大腿骨脛部骨折の治療の長期成績について生命予後を中心として検討をした. 「対象及び方法」平成6年から平成10年までに当院で加療を行い退院後調査が可能であった44症例を対象とした. 性別は男性5例, 女性39例. 受傷時年令は90-99歳(平均92.9歳)であった. これらの症例の受傷原因, 受診までの期間, 手術までの期間, 治療法, 居住場所, 合併症, 痴呆の程度, 歩行能力, ADL, 生命予後の各項目について検討を行った. 生命予後はKaplan-Meier生存分析を用いて検討した. |
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ISSN: | 0037-1033 |