再狭窄, 最大内膜中膜複合体厚 (max-IMT), 全身他臓器疾患合併から検討したCEAの長期成績
「はじめに」頚動脈内膜剥離術(carotid endarterectomy: CEA)は, 頚動脈狭窄による同側の脳梗塞発生率を10日以内に年間2%まで低下させる. その効果は長期的にも維持されるが, CEA術後患者を経過観察する際には, 脳梗塞の再発のみならず, 頚動脈狭窄の再発および生存期間に影響を及ぼす他臓器疾患の発症にも注意する必要がある. 今回われわれは, CEA施行前後に専門内科による危険因子の管理と定期的な検診受診を推奨し, 2年以上の経過を追えた患者を対象に, 頚動脈の再狭窄および他臓器疾患の発症に着目した長期成績を検討した. 「対象と方法」「1. 対象」対象は, 筆頭著者が2...
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Published in | 脳卒中の外科 Vol. 45; no. 5; pp. 370 - 377 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本脳卒中の外科学会
30.09.2017
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ISSN | 0914-5508 |
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Summary: | 「はじめに」頚動脈内膜剥離術(carotid endarterectomy: CEA)は, 頚動脈狭窄による同側の脳梗塞発生率を10日以内に年間2%まで低下させる. その効果は長期的にも維持されるが, CEA術後患者を経過観察する際には, 脳梗塞の再発のみならず, 頚動脈狭窄の再発および生存期間に影響を及ぼす他臓器疾患の発症にも注意する必要がある. 今回われわれは, CEA施行前後に専門内科による危険因子の管理と定期的な検診受診を推奨し, 2年以上の経過を追えた患者を対象に, 頚動脈の再狭窄および他臓器疾患の発症に着目した長期成績を検討した. 「対象と方法」「1. 対象」対象は, 筆頭著者が2006年から2013年までに所属施設でCEAを施行し, 2年以上の経過観察が可能であった頚動脈狭窄症49例中, CEA施行時点で既知のがんを治療中であった9例を除外した40例(男性36名, 女性4名, 平均72歳), 41病変(症候性35病変, 無症候性6病変)とした. |
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ISSN: | 0914-5508 |