ジルコニア骨頭人工股関節置換術の臨床的検討

「はじめに」人工関節の耐久性を向上するためには, 高分子ポリエチレンの摩耗を減少することが大きな課題である3)4). このため金属骨頭に比べ良好な真円度・真球度を示すジルコニア骨頭を使用したTHAを行ってきた. 今回, その臨床成績を評価した. 対象と方法 1989年以降のMX-1人工股関節66症例を対象とした. これを金属骨頭とジルコニア骨頭の2群に分けて比較検討した. 金属骨頭群は女性30例, 平均年齢69.0歳であった. 術後経過期間は平均59.7ヵ月であった. 原因疾患はOA19例, RA9例, 大腿骨頭壊死2例であった. ジルコニア骨頭群は36例, 男性4例, 女性32例, 平均年齢...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 48; no. 3; pp. 863 - 864
Main Authors 大橋浩太郎, 井手淳二, 山鹿眞紀夫, 高木克公
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 1999
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ISSN0037-1033

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Summary:「はじめに」人工関節の耐久性を向上するためには, 高分子ポリエチレンの摩耗を減少することが大きな課題である3)4). このため金属骨頭に比べ良好な真円度・真球度を示すジルコニア骨頭を使用したTHAを行ってきた. 今回, その臨床成績を評価した. 対象と方法 1989年以降のMX-1人工股関節66症例を対象とした. これを金属骨頭とジルコニア骨頭の2群に分けて比較検討した. 金属骨頭群は女性30例, 平均年齢69.0歳であった. 術後経過期間は平均59.7ヵ月であった. 原因疾患はOA19例, RA9例, 大腿骨頭壊死2例であった. ジルコニア骨頭群は36例, 男性4例, 女性32例, 平均年齢69.5歳であった. 術後経過期間は平均35.8ヵ月であった. 原因疾患はOA24例, RA9例, 大腿骨頭壊死1例, 再置換2例であった. 検討項目は, 1)JOA score・2)レ線学的評価として弛みとソケットの摩耗である. 年平均線摩耗量の計測は, レ線写真をコンピューター画像に取り込み, 骨頭移動率を計算し, 実際に使用したカップ径に換算した値を経過年数で割ったものとした.
ISSN:0037-1033