くも膜下出血における画像診断 (3D-CTA/DSA) の役割

「はじめに」脳卒中治療ガイドライン2015では, three-dimensional computed tomography angiography(3D-CTA)による脳動脈瘤の検出能はdigital subtraction angiography(DSA)とほぼ同等とされ, 外科手術を行ううえでの情報がDSAより優れているとの報告もあり, 非侵襲的で短時間に行えることから脳動脈瘤の診断において第一選択となっている. しかし, 3D-CTAで診断にいたらない場合や, 側副血行路などの血行動態の把握が必要な場合は, 従来同様にDSAが必要となる. 今回, 3D-CTAでの開頭クリッピング術を第...

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Published in脳卒中の外科 Vol. 44; no. 6; pp. 447 - 452
Main Authors 北野詳太郎, 清水重利, 佐野貴則, 西川拓文, 毛利元信, 石垣共基, 宮史卓, 鈴木秀謙
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本脳卒中の外科学会 30.11.2016
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ISSN0914-5508

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Summary:「はじめに」脳卒中治療ガイドライン2015では, three-dimensional computed tomography angiography(3D-CTA)による脳動脈瘤の検出能はdigital subtraction angiography(DSA)とほぼ同等とされ, 外科手術を行ううえでの情報がDSAより優れているとの報告もあり, 非侵襲的で短時間に行えることから脳動脈瘤の診断において第一選択となっている. しかし, 3D-CTAで診断にいたらない場合や, 側副血行路などの血行動態の把握が必要な場合は, 従来同様にDSAが必要となる. 今回, 3D-CTAでの開頭クリッピング術を第一選択とする当院における, 画像診断の手順およびDSAの役割に関して検討, 報告する. 「対象と方法」2012年1月より2015年6月の間, 当院に入院となった非外傷性subarachnoid hemorrhage(SAH)症例で, 出血原因の検索を行っていない最重症例15例を除いた, 連続193例を対象とした.
ISSN:0914-5508