人工股関節再置換術後のリハビリテーション

「はじめに」人工股関節置換術(以下THRと略す)は疼痛の面でも機能面においても優れた術式と考えられている. しかしながら導入後当科では26年経過して, 緩みのため再置換術(以下revisionと略す)を余儀なくされる症例が増加し, これらのリハビリテーションを取り扱う頻度も増加してきた. 今回の研究の目的は, 当科で過去に行われたrevisionの内容を明らかにするとともに, 股関節患者に通常行われている運動療法中に股関節へ加わる負荷について検討してrevision後の運動療法内容について検討することである. 症例・方法 当科でのTHRは1971年に始まったが, 1996年12月までのrevi...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 47; no. 4; pp. 1344 - 1349
Main Authors 有岡美佐, 野口蒸治, 志波直人, 中島義博, 柳東次郎, 久保学, 樋口富士男, 井上明生, 田川善彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 1998
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ISSN0037-1033

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Summary:「はじめに」人工股関節置換術(以下THRと略す)は疼痛の面でも機能面においても優れた術式と考えられている. しかしながら導入後当科では26年経過して, 緩みのため再置換術(以下revisionと略す)を余儀なくされる症例が増加し, これらのリハビリテーションを取り扱う頻度も増加してきた. 今回の研究の目的は, 当科で過去に行われたrevisionの内容を明らかにするとともに, 股関節患者に通常行われている運動療法中に股関節へ加わる負荷について検討してrevision後の運動療法内容について検討することである. 症例・方法 当科でのTHRは1971年に始まったが, 1996年12月までのrevision施行例を調査し, これらの症例の手術内容及び生体力学的内容について検討した. 次に, 股関節疾患患者に大腿四頭筋訓練として一般的な, 膝伸展等尺運動, 端座位での膝屈伸による大腿四頭筋訓練, 下肢伸展挙上(以下SLRと略す)で股関節に加わる負荷について数字モデル6)8)10)を用いて検討した. 数字モデルの体重は60kgで重心位置などは過去に歩行解析で用いられた文献のデータ9)を参考にした.
ISSN:0037-1033