Hybrid operating room (HOR) における複雑な脳血管障害に対する開頭および血管内複合治療の有用性 - Hybrid operating room導入前後の検討
「はじめに」近年, 複雑な脳血管病変に対して開頭手術と血管内治療を複合させる治療戦略の有用性が報告されている. 慶應義塾大学においては, 2013年から新たに導入された手術台と血管撮影装置を兼ね備えたhybrid operating room(HOR)を使用した治療が可能となったが, 以前は, モバイルCアームシステムを用いて複合治療を手術室内で完遂させるか, 開頭手術終了後に血管造影室へ移動してから血管内治療を行い, 複合治療を段階的に完遂させるかを症例ごとに選択する必要があった. 今回われわれは, 開頭手術と血管内複合治療(術中血管撮影を含む)を行った脳血管障害の症例を, HOR導入前後で...
Saved in:
Published in | 脳卒中の外科 Vol. 46; no. 6; pp. 453 - 461 |
---|---|
Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本脳卒中の外科学会
30.11.2018
|
Online Access | Get full text |
ISSN | 0914-5508 |
Cover
Summary: | 「はじめに」近年, 複雑な脳血管病変に対して開頭手術と血管内治療を複合させる治療戦略の有用性が報告されている. 慶應義塾大学においては, 2013年から新たに導入された手術台と血管撮影装置を兼ね備えたhybrid operating room(HOR)を使用した治療が可能となったが, 以前は, モバイルCアームシステムを用いて複合治療を手術室内で完遂させるか, 開頭手術終了後に血管造影室へ移動してから血管内治療を行い, 複合治療を段階的に完遂させるかを症例ごとに選択する必要があった. 今回われわれは, 開頭手術と血管内複合治療(術中血管撮影を含む)を行った脳血管障害の症例を, HOR導入前後で比較することでHORの有用性を検討した. 「対象と方法」2006年以降, 筆頭著者が開頭手術を執刀し, 血管内治療医と共同で複合治療を行った脳血管障害の患者17例〔男性10例, 女性7例, 年齢21-77歳(平均49歳)〕を対象とした. |
---|---|
ISSN: | 0914-5508 |