拘縮肩に対する鏡視下授動術

「はじめに」3ヵ月以上持続する肩関節の可動域制限, 疼痛, 機能障害を有し, 入院による4週間の保存療法にて改善がみられない難治性拘縮肩に対し鏡視下授動術を行ってきた2). 今回, 難治性拘縮肩の鏡視所見・手術手技・治療成績を検討し報告する. 対象と方法 1990年から1997年に鏡視下手術を行った難治性拘縮肩40例, 男17例女23例, 平均年齢55.5歳(38~69歳)を対象とした. 保存療法期間は平均7.5ヵ月(3~24ヵ月)であった. 原因は特発性30例, 外傷性4例, 長期の固定によるもの4例, 糖尿病を伴うもの2例であった. 術後経過期間は平均60.0(6~84)ヵ月であった. 鏡...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 48; no. 2; pp. 363 - 365
Main Authors 井手淳二, 山鹿眞紀夫, 北村歳男, 大橋浩太郎, 渡辺充伸, 高木克公
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 1999
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ISSN0037-1033

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Summary:「はじめに」3ヵ月以上持続する肩関節の可動域制限, 疼痛, 機能障害を有し, 入院による4週間の保存療法にて改善がみられない難治性拘縮肩に対し鏡視下授動術を行ってきた2). 今回, 難治性拘縮肩の鏡視所見・手術手技・治療成績を検討し報告する. 対象と方法 1990年から1997年に鏡視下手術を行った難治性拘縮肩40例, 男17例女23例, 平均年齢55.5歳(38~69歳)を対象とした. 保存療法期間は平均7.5ヵ月(3~24ヵ月)であった. 原因は特発性30例, 外傷性4例, 長期の固定によるもの4例, 糖尿病を伴うもの2例であった. 術後経過期間は平均60.0(6~84)ヵ月であった. 鏡視所見および術前後の肩関節可動域とJOA scoreを評価した. 〈手術手技〉1.鏡視は全身麻酔下に側臥位・上肢牽引下に行い, locking portalとして後方ポータル, working portalとして前方・外側ポータルを使用した. 2.関節鏡視後, 愛護的に外旋させ前方関節包を解離し関節腔を広げた後, 電気メスを使用し止血し, 腱板疎部を切開する.
ISSN:0037-1033