総説・顎関節症のMRI診断

Magnetic Resonance Imaging(MRI)は, 顎関節症の診断において主に関節円板の形態と転位の評価に用いられるが, さらに関節腔内貯留液の増加, 関節頭骨髄の病的変化の描出にも用いられる. また, 従来の顎関節造影や顎関節鏡と比較して, 非侵襲的に臨床病態像を得ることができる. 本稿では顎関節症のMRI診断について, その役割と撮像法, 読影のポイントを述べ, また川崎医科大学附属病院における顎関節症MRIの現況を交えて概説する. 近年, 顎関節の異常について多くの報告がなされるようになった. その要因の一つとしては, magnetic resonance imaging...

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Published in川崎医学会誌 Vol. 27; no. 3; pp. 171 - 180
Main Authors 釋舎竜司, 畑毅, 永井清久, 玉田勉, 飯塚雅美, 今井茂樹, 梶原康正, 古城剛
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 川崎医学会 2001
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Summary:Magnetic Resonance Imaging(MRI)は, 顎関節症の診断において主に関節円板の形態と転位の評価に用いられるが, さらに関節腔内貯留液の増加, 関節頭骨髄の病的変化の描出にも用いられる. また, 従来の顎関節造影や顎関節鏡と比較して, 非侵襲的に臨床病態像を得ることができる. 本稿では顎関節症のMRI診断について, その役割と撮像法, 読影のポイントを述べ, また川崎医科大学附属病院における顎関節症MRIの現況を交えて概説する. 近年, 顎関節の異常について多くの報告がなされるようになった. その要因の一つとしては, magnetic resonance imaging(MRI)が, その装置および撮像法の進歩により, 顎関節の画像診断法として確立されたことが挙げられる1)~6).
ISSN:0386-5924