Campylobacter jejuniとSalmonella Enteritidisの2種類の菌が分離された食中毒事例

「はじめに」近年, 食中毒発生件数は増加傾向にあり, 腸炎ビブリオ, サルモネラに次ぎ, カンピロバクターの発生件数も増加している9). サルモネラについては1999(平成11)年にSalmonella Oranienburgの急激な増加が見られたものの, わが国においてはS. Enteritidisが蔓延している状態が続いている7). 1999年の埼玉県における集団発生例のうち, 同一集団の患者からCampylobacter jejuniとS. Enteritidisの2種類の菌が分離された事例について, その概要を報告する. また, 分子生物学的手法を用いた疫学マーカーとしてパルスフィール...

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Published in日本食品微生物学会雑誌 Vol. 19; no. 2; pp. 77 - 81
Main Authors 小野一晃, 大塚佳代子, 斎藤章暢, 濱田佳子, 土井りえ, 正木宏幸, 星野庸二
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本食品微生物学会 30.09.2002
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ISSN1340-8267

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Summary:「はじめに」近年, 食中毒発生件数は増加傾向にあり, 腸炎ビブリオ, サルモネラに次ぎ, カンピロバクターの発生件数も増加している9). サルモネラについては1999(平成11)年にSalmonella Oranienburgの急激な増加が見られたものの, わが国においてはS. Enteritidisが蔓延している状態が続いている7). 1999年の埼玉県における集団発生例のうち, 同一集団の患者からCampylobacter jejuniとS. Enteritidisの2種類の菌が分離された事例について, その概要を報告する. また, 分子生物学的手法を用いた疫学マーカーとしてパルスフィールド・ゲル電気泳動法が利用されているが, Campylobacterについては腸管出血性大腸菌, サルモネラなどに比べあまり行われていないのが現状である. そこで分離株について応用するとともに使用する制限酵素の種類などについて検討した.
ISSN:1340-8267