Extraforaminal lumbar disc herniation(ELDH)に対する骨形成的偏側椎弓切除術

「緒言」Intraforaminal Zoneは神経根が椎間孔という骨性要素に囲まれた領域と定義すると, Extraforaminal Zoneはそれより末梢であり, CTなどの横断像では椎体下1/3から椎間板レベルにおいて椎弓の外縁部となる. Extraforaminal Lumbar Disc Herniation(ELDH)の手術法として当教室では昭和62年以来骨形成的偏側椎弓切除術を採用してきた. 今回その術後成績と後方構築の長期観察結果について報告する. なお当教室で行っている骨形成的偏側椎弓切除術は下記の如くである1). まず後方進入で椎弓を棘突起の正中と偏側の関節突起間部で切離し...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 45; no. 3; pp. 736 - 738
Main Authors 白石元, 小田裕胤, 河合伸也, 淵上泰敬, 豊田耕一郎, 國司善彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 1996
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ISSN0037-1033

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Summary:「緒言」Intraforaminal Zoneは神経根が椎間孔という骨性要素に囲まれた領域と定義すると, Extraforaminal Zoneはそれより末梢であり, CTなどの横断像では椎体下1/3から椎間板レベルにおいて椎弓の外縁部となる. Extraforaminal Lumbar Disc Herniation(ELDH)の手術法として当教室では昭和62年以来骨形成的偏側椎弓切除術を採用してきた. 今回その術後成績と後方構築の長期観察結果について報告する. なお当教室で行っている骨形成的偏側椎弓切除術は下記の如くである1). まず後方進入で椎弓を棘突起の正中と偏側の関節突起間部で切離し, 偏側椎弓を一旦摘出する. 次いで上関節突起の頭側1/4から1/3と内側1/4を切除し, ヘルニアを摘出した後に椎弓を還納し, 棘突起を絹糸にて縫合固定する. 対象と方法 対象は術後1年以上経過した30症例, 30椎間である. 性別は男性20例, 女性10例で, 年齢は平均51歳であった. ヘルニア高位はL2-3が1例, L3-4が5例, L4-5が9例, L5-Sが15例であった. 通常のヘルニアに比較してやや高齢であり, 上位椎間レベルでの発生頻度が高い.
ISSN:0037-1033