骨移植の現状
骨移植術は整形外科領域においては不可欠な手術法となっている. 1985年1月から1990年12月までの6年間に当科において行われた骨移植術636例について調査した. 対象疾患は脊椎疾患が最も多く239例であり38%を占めた. 移植骨としては597例に自家骨が用いられ94%を占めていた. (平成3年10月26日採用) はじめに 近年, 臓器移植が盛んに行われるようになってきたが, 骨移植は300年以上も前から行われている. 異種骨移植に始まり, 同種骨移植, 自家骨移植と変化してきた. 当科における骨移植術の現状について調査を行ったので報告する. 対象と方法 1985年1月から1990年12月ま...
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Published in | 川崎医学会誌 Vol. 17; no. 4; pp. 345 - 350 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
川崎医学会
1991
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Summary: | 骨移植術は整形外科領域においては不可欠な手術法となっている. 1985年1月から1990年12月までの6年間に当科において行われた骨移植術636例について調査した. 対象疾患は脊椎疾患が最も多く239例であり38%を占めた. 移植骨としては597例に自家骨が用いられ94%を占めていた. (平成3年10月26日採用) はじめに 近年, 臓器移植が盛んに行われるようになってきたが, 骨移植は300年以上も前から行われている. 異種骨移植に始まり, 同種骨移植, 自家骨移植と変化してきた. 当科における骨移植術の現状について調査を行ったので報告する. 対象と方法 1985年1月から1990年12月までの6年間に, 当科において行われた骨移植術は636例である. 対象疾患別に分類し, また移植骨を自家骨, 同種骨, 人工骨に分類した. さらに移植骨の大きさについて, 全骨, 関節, 塊状, 骨片に分類した. 結果 対象疾患は脊椎疾患が最も多く239例(38%)であった. 次いで外傷が185例(29%), 関節疾患が149例(23%), 骨腫瘍が21例(3%), 先天異常が4例であった(Table 1). |
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ISSN: | 0386-5924 |