Barbiturate療法による頭蓋内圧下降効果とその適応

頭部外傷後頭蓋内圧(intracranial pressure:ICP)亢進症に対し, barbiturateによるICPの減圧, 管理法が大阪大学特殊救急部においてroutine化して2年が経過した. 本稿は, この間にICP連続測定のなしえた48症例を通してICP亢進症に対するbarbiturate療法の効果と限界を検討し, その適応を決定することを目的とする. 対象および方法 対象は, 過去2年間に当部に入院した頭部外傷症例中barbiturateによるICP減圧療法を受け, かつICP連続測定のなされた48症例である(Table1). Barbiturate製剤はthiamylal(I...

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Published inNeurologia medico-chirurgica Vol. 24; no. 6; pp. 401 - 408
Main Authors 澤田祐介, 定光大海, 西出和幸, 阪本敏久, 吉岡敏治, 杉本侃, 越野兼太郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本脳神経外科学会 1984
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ISSN0470-8105

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Summary:頭部外傷後頭蓋内圧(intracranial pressure:ICP)亢進症に対し, barbiturateによるICPの減圧, 管理法が大阪大学特殊救急部においてroutine化して2年が経過した. 本稿は, この間にICP連続測定のなしえた48症例を通してICP亢進症に対するbarbiturate療法の効果と限界を検討し, その適応を決定することを目的とする. 対象および方法 対象は, 過去2年間に当部に入院した頭部外傷症例中barbiturateによるICP減圧療法を受け, かつICP連続測定のなされた48症例である(Table1). Barbiturate製剤はthiamylal(Isozol(R))を用いた. ICP測定は, 硬膜外麻酔用シリコンチューブを穿頭下にクモ膜下腔に挿入しトランスデューサーに接続するクモ膜下カテーテル法によった11).
ISSN:0470-8105