当院における大腿骨頚外側骨折の治療について―γ-Nail法とCHS法との比較

「はじめに」当院では大腿骨頚部外側骨折に対してCHS法を用いていたが, H6年より主としてγ-Nail法を使用している. 今回レントゲン成績を中心に両者の比較検討を行った. 「対象及び方法」症例はH7年からH11年までに大腿骨頚部外側骨折に対して当院で施行したγ-Nail法25例, CHS例11例の計36例である. 受傷時の平均年齢はそれぞれ81.8歳(70歳~84歳)と82.4歳(61歳~93歳)であった. 平均観察期間は94.3日であった(表1). 骨折型分類は転子部骨折をJensen分類に従いType IからType Vに分類し, さらに転子下骨折をType VIとして加えた. そのうち...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 51; no. 1; pp. 51 - 55
Main Authors 二山勝也, 浅山滉, 赤城哲哉, 松元健一郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 2002
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Summary:「はじめに」当院では大腿骨頚部外側骨折に対してCHS法を用いていたが, H6年より主としてγ-Nail法を使用している. 今回レントゲン成績を中心に両者の比較検討を行った. 「対象及び方法」症例はH7年からH11年までに大腿骨頚部外側骨折に対して当院で施行したγ-Nail法25例, CHS例11例の計36例である. 受傷時の平均年齢はそれぞれ81.8歳(70歳~84歳)と82.4歳(61歳~93歳)であった. 平均観察期間は94.3日であった(表1). 骨折型分類は転子部骨折をJensen分類に従いType IからType Vに分類し, さらに転子下骨折をType VIとして加えた. そのうちType I, IIを安定型, 他を不安定型に分類した(表2). 検討項目として, 手術時間, 術中出血量, 荷重までの期間, 頚体角の変化, Telescoping量, ラグスクリューの刺入位置を用いた. 尚, Telescoping量はラグスクリュー遠位端からネイル外縁までの距離を計測し術直後と退院時の長さの差を用いた. また, 頚体角は図に示す角度を計測し術直後と退院時の差を用いた(図1).
ISSN:0037-1033