Actinobacillus actinomycetemcomitans(Y4)の菌体成分の抗原性タンパク質に関する研究
Actinobacillus actinomycetemcomitans菌体の抗原性タンパク質を二次元電気泳動とWestern bolt法を用いて検索した. 菌体を超音波破砕後, 遠心操作によりメンブレン分画(P-25), リボゾーム分画および可溶性分画(S-100)に分離した. この三分画を0'Farrellの方法に従って二次元電気泳動で展開した. この結果, P-25分画には218個, リボゾーム分画44個, S-100分画216個のタンパク質スポットが確認された. この泳動をもとに健常者13名, 歯周炎患者27名のIgGを用いてWestern bolt法を行った. この結果,...
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Published in | 日本歯周病学会会誌 Vol. 34; no. 3; pp. 633 - 643 |
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Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本歯周病学会
1992
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ISSN | 0385-0110 |
Cover
Summary: | Actinobacillus actinomycetemcomitans菌体の抗原性タンパク質を二次元電気泳動とWestern bolt法を用いて検索した. 菌体を超音波破砕後, 遠心操作によりメンブレン分画(P-25), リボゾーム分画および可溶性分画(S-100)に分離した. この三分画を0'Farrellの方法に従って二次元電気泳動で展開した. この結果, P-25分画には218個, リボゾーム分画44個, S-100分画216個のタンパク質スポットが確認された. この泳動をもとに健常者13名, 歯周炎患者27名のIgGを用いてWestern bolt法を行った. この結果, リボゾーム分画において, 健常者と歯周炎患者で発色形態が異なり, 歯周炎患者の44%にスポットの上弧が部分的に強く発色するという特徴的な発色形態を示す64kDaのタンパク質が存在した. また, 歯周炎患者に特徴的なスメアーな発色を示す抗原物質が2ヵ所に存在した. P-25分画とS-100分画には, 健常者と歯周炎患者に差のある抗原物質は見いだせなかった. |
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ISSN: | 0385-0110 |