腰椎片側固定術の術後成績

「はじめに」腰椎手術における固定術の効果は一般に認められている. しかし, PLIF等の強固な固定においては長期経過をみれば隣接椎間障害の出現が危惧されている5)6)9). そこで, 手術椎間に可動性を残しながら, 不安定腰椎を機能的に安定化させることを目的として, Graf sysytemのような制動術が考案されてきた. 今回我々は, より柔軟な固定を行うことを目的として, 腰椎後側方固定を片側のみに行い, その術後成績について検討した. 「対象および方法」1996年7月から2000年4月まで当科にて腰椎後側方固定を片側のみに行った36例(男10例, 女26例)を対象とした. 手術時平均年齢...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 50; no. 4; pp. 995 - 998
Main Authors 柴田直子, 吉田伍一, 井上博文, 宮田倫明, 工藤亮, 山田健治
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 2001
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ISSN0037-1033

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Summary:「はじめに」腰椎手術における固定術の効果は一般に認められている. しかし, PLIF等の強固な固定においては長期経過をみれば隣接椎間障害の出現が危惧されている5)6)9). そこで, 手術椎間に可動性を残しながら, 不安定腰椎を機能的に安定化させることを目的として, Graf sysytemのような制動術が考案されてきた. 今回我々は, より柔軟な固定を行うことを目的として, 腰椎後側方固定を片側のみに行い, その術後成績について検討した. 「対象および方法」1996年7月から2000年4月まで当科にて腰椎後側方固定を片側のみに行った36例(男10例, 女26例)を対象とした. 手術時平均年齢45.6歳(24歳~70歳)であった. 術前診断は腰椎椎間板ヘルニア24例, 腰部脊柱管狭窄症11例, 腰椎辷り症1例であった. このうち3例は再手術例であった. 術後平均観察期間は18カ月であった. 手術術式は後側方固定を片側のみに行ったもの25例, Instrumentを併用し後側方固定を片側のみに行ったもの11例であった.
ISSN:0037-1033