喫煙習慣は脊椎固定術の癒合率を減少させる
「はじめに」喫煙は, 癌, 呼吸器系疾患, 循環器系疾患, 非喫煙者への受動喫煙による影響など様々な疾患の発生や進展に関与していることが, 近年の研究報告3)7)によって判明している. 欧米では骨癒合に影響を与える因子の一つとして喫煙習慣が重要視4)5)9)されている. しかし本邦では骨癒合と喫煙習慣についての報告は少ない. 今回我々は喫煙習慣が腰椎後側方固定術に及ぼす影響について検討を行った. 「対象と方法」1996年7月から2000年6月までの4年の期間に当科で行った腰椎後側方固定術を49例対象にした. 対象疾患は腰椎椎間板ヘルニア27例, 腰部脊柱管狭窄症13例, 腰椎分離症3例, 変性...
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Published in | 整形外科と災害外科 Vol. 50; no. 4; pp. 990 - 994 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
西日本整形・災害外科学会
2001
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ISSN | 0037-1033 |
Cover
Summary: | 「はじめに」喫煙は, 癌, 呼吸器系疾患, 循環器系疾患, 非喫煙者への受動喫煙による影響など様々な疾患の発生や進展に関与していることが, 近年の研究報告3)7)によって判明している. 欧米では骨癒合に影響を与える因子の一つとして喫煙習慣が重要視4)5)9)されている. しかし本邦では骨癒合と喫煙習慣についての報告は少ない. 今回我々は喫煙習慣が腰椎後側方固定術に及ぼす影響について検討を行った. 「対象と方法」1996年7月から2000年6月までの4年の期間に当科で行った腰椎後側方固定術を49例対象にした. 対象疾患は腰椎椎間板ヘルニア27例, 腰部脊柱管狭窄症13例, 腰椎分離症3例, 変性辷り症8例であった. 手術は全て同一術者が行った. 年齢の最少は24歳, 最高は73歳, 手術時年齢は平均48.2歳, 喫煙者は24名で平均44.3歳, 非喫煙者は25名で平均51.9歳であった. Instrumentはペディクルスクリューシステムで, 使用は喫煙群で18例, 非喫煙群で12例だった. |
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ISSN: | 0037-1033 |