特別支援教育の中で言語障害教育担当者として何ができるか, 何をすべきか〉集団生活における連携支援を考える

通級による指導では,通級児自身への指導はもちろん,家庭と在籍学級への働きかけも重要な指導内容と考えている.それは,学校教育における「ことばの教室」の教育目標は,在籍学級の中で生き生きと自分を表現できる子どもの育成にあるからだ.そのためには,通級児の課題をコミュニケーション障害という視点で捉えることが重要になってくる.私の実践では,通級児の障害や課題となるところの理解を深めることや,周囲の人との関わり方を学んでいくための取り組みとして,在籍学級での授業を計画的に実施してきている.こうした在籍学級への働きかけは,単に配慮事項等の情報を共有するだけの連携から,さらに一歩踏み込んで,在籍学級の子どもた...

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Published inコミュニケーション障害学 Vol. 24; no. 1; pp. 55 - 57
Main Author 阿部, 厚仁
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本コミュニケーション障害学会 30.04.2007
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ISSN1347-8451
1884-7048
DOI10.11219/jjcomdis2003.24.55

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Summary:通級による指導では,通級児自身への指導はもちろん,家庭と在籍学級への働きかけも重要な指導内容と考えている.それは,学校教育における「ことばの教室」の教育目標は,在籍学級の中で生き生きと自分を表現できる子どもの育成にあるからだ.そのためには,通級児の課題をコミュニケーション障害という視点で捉えることが重要になってくる.私の実践では,通級児の障害や課題となるところの理解を深めることや,周囲の人との関わり方を学んでいくための取り組みとして,在籍学級での授業を計画的に実施してきている.こうした在籍学級への働きかけは,単に配慮事項等の情報を共有するだけの連携から,さらに一歩踏み込んで,在籍学級の子どもたちへ直接働きかけていく連携を目指すことでもある.このような連携の在り方を「協働」とよび,これからの通級による指導ではより良い協働の在り方が求められていくと考えている.
ISSN:1347-8451
1884-7048
DOI:10.11219/jjcomdis2003.24.55