データとパワースペクトル. I

自然科学の分野で扱うデータは, それが自然現象の観測記録であれ, 室内実験や数値実験の結果であれ, 近年になって特に膨大な量になってきた. 現在の電子計算機にはデータを入力すれば自動的にその特性を解析して出力するようなサブルーチン・パケッジを備えているものも多い. しかし研究者の中には自分の得た貴重なデータに操作が加えられると情報が歪めれれるのではないかと恐れるせいか, 平均値と標準偏差のみ計算し, 後はひたすら生のデータを見ながら議論を進める人も少なくない. 本稿はそういう人を対象に, データ解析の最も基本的な概念を解説しようと試みたものである....

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Published in日本物理学会誌 Vol. 38; no. 3; pp. 195 - 202
Main Author 宮田, 元靖
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本物理学会 05.03.1983
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Summary:自然科学の分野で扱うデータは, それが自然現象の観測記録であれ, 室内実験や数値実験の結果であれ, 近年になって特に膨大な量になってきた. 現在の電子計算機にはデータを入力すれば自動的にその特性を解析して出力するようなサブルーチン・パケッジを備えているものも多い. しかし研究者の中には自分の得た貴重なデータに操作が加えられると情報が歪めれれるのではないかと恐れるせいか, 平均値と標準偏差のみ計算し, 後はひたすら生のデータを見ながら議論を進める人も少なくない. 本稿はそういう人を対象に, データ解析の最も基本的な概念を解説しようと試みたものである.
ISSN:0029-0181
2423-8872
DOI:10.11316/butsuri1946.38.195