Choroid Plexus PapillomaおよびEpendymomaの免疫組織化学的検索

すでに我々は, 脳室脈絡叢において産生されているtransthyretin(TTR)1, 10)がchoroid plexus papilloma(CPP)においても存在することを免疫組織化学的に確認し, TTRが脈絡叢のみならずCPPのマーカーとして有用であることを報告した15). 一方, 脈絡叢上皮細胞と脳室上衣細胞とは組織発生学的にきわめて密接な関係にあると考えられている8). ependymomaのなかには上皮様の特徴を持つ細胞を有するものも存在し, 特にpapillary ependymomaはCPPとの鑑別が困難なものも時にみられる. また, CPPにおいてglial fibril...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published inNeurologia medico-chirurgica Vol. 31; no. 13; pp. 859 - 866
Main Authors 国塩勝三, 白石哲也, 三島宣哉, 松海信彦, 佐藤透, 松本健五, 古田知久, 西本詮, 田口孝爾
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本脳神経外科学会 1991
Online AccessGet full text
ISSN0470-8105

Cover

More Information
Summary:すでに我々は, 脳室脈絡叢において産生されているtransthyretin(TTR)1, 10)がchoroid plexus papilloma(CPP)においても存在することを免疫組織化学的に確認し, TTRが脈絡叢のみならずCPPのマーカーとして有用であることを報告した15). 一方, 脈絡叢上皮細胞と脳室上衣細胞とは組織発生学的にきわめて密接な関係にあると考えられている8). ependymomaのなかには上皮様の特徴を持つ細胞を有するものも存在し, 特にpapillary ependymomaはCPPとの鑑別が困難なものも時にみられる. また, CPPにおいてglial fibrillary acidic protein(GFAP)陽性細胞が存在することがあり, これは脳室上衣細胞またはgliaへの分化によるものと考えられている21, 23).
ISSN:0470-8105