新しい腰痛の評価法に関する研究 (第2報)

著者は, 先の報告で, 徒手で下肢を触れた時に得られた胸腰部の前屈位・後屈位・側屈位における関節可動域を, 角度計を使用せず手軽に客観的に測定する肢位と角度とその方法について述べた。そこで今回は, この新しい腰痛の評価法を基に, 腰痛患者を鍼灸のみの治療群と鍼灸治療に腰痛体操を併用した治療群とでその治療効果を比較検討した。 その結果, 鍼灸のみの治療群よりも腰痛体操を併用した治療群の方がより早く効果が期待できた。鍼灸刺激は, 直後効果は期待できるが持続効果に乏しい。この効果を累積させていくためには, 一定の間隔で鍼灸治療を行なうとともに, その間, 腰痛体操を行なうことがより効果的であることが...

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Bibliographic Details
Published in全日本鍼灸学会雑誌 Vol. 44; no. 2; pp. 163 - 169
Main Author 根本, 宏三
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 社団法人 全日本鍼灸学会 01.06.1994
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ISSN0285-9955
1882-661X
DOI10.3777/jjsam.44.163

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Summary:著者は, 先の報告で, 徒手で下肢を触れた時に得られた胸腰部の前屈位・後屈位・側屈位における関節可動域を, 角度計を使用せず手軽に客観的に測定する肢位と角度とその方法について述べた。そこで今回は, この新しい腰痛の評価法を基に, 腰痛患者を鍼灸のみの治療群と鍼灸治療に腰痛体操を併用した治療群とでその治療効果を比較検討した。 その結果, 鍼灸のみの治療群よりも腰痛体操を併用した治療群の方がより早く効果が期待できた。鍼灸刺激は, 直後効果は期待できるが持続効果に乏しい。この効果を累積させていくためには, 一定の間隔で鍼灸治療を行なうとともに, その間, 腰痛体操を行なうことがより効果的であることがわかった。
ISSN:0285-9955
1882-661X
DOI:10.3777/jjsam.44.163