新しい小児用外部灌流型膜型人工肺(D705 MIDIFLO)の臨床使用経験
新しい小児用外部灌流型膜型人工肺、D705MIDIFLO(膜面積0.9m2)について, その臨床使用症例32例について、積層型膜型人工肺VP-CML使用症例30例を対照に比較検討を行った。(1)充填量は平均821.7±35.4mlとVP-CMLの膜面積0.4m2使用時の818.1±31.1m2どほぼ同様であり, 膜面積0.84m2, 1.25m2使用時と比較して有意に少量であった。(2)O2添加能: 平均直腸温26.0度, 平均灌流量1,021ml/minの条件で28.9±12.8ml/min/m2であり、VP-CML群の35.4±14.9ml/min/m2と同様良好であった。(3)体外循環中...
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Published in | 人工臓器 Vol. 21; no. 3; pp. 1267 - 1270 |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本人工臓器学会
15.06.1992
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Summary: | 新しい小児用外部灌流型膜型人工肺、D705MIDIFLO(膜面積0.9m2)について, その臨床使用症例32例について、積層型膜型人工肺VP-CML使用症例30例を対照に比較検討を行った。(1)充填量は平均821.7±35.4mlとVP-CMLの膜面積0.4m2使用時の818.1±31.1m2どほぼ同様であり, 膜面積0.84m2, 1.25m2使用時と比較して有意に少量であった。(2)O2添加能: 平均直腸温26.0度, 平均灌流量1,021ml/minの条件で28.9±12.8ml/min/m2であり、VP-CML群の35.4±14.9ml/min/m2と同様良好であった。(3)体外循環中に計測した肺内圧損(以下dp(mmHg))は送血流量(Blood Flow, 以下B.F.,l/min)に相関し, dp=29.8±B.F.+2.9で示され, VP-CML群と比較して有意に低値を示した。(4)free-Hb増加率; 0.84±0.47mg/dl/minでありVP-CML群の0.79±0.51mg/dl/minと有意差なく術後肉眼的血色素尿も認めなかった。以上より、D705 MIDIFLOは充分満足できる人工肺の一つと考えられた。 |
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ISSN: | 0300-0818 1883-6097 |
DOI: | 10.11392/jsao1972.21.1267 |