頚椎脊柱管拡大術後の血腫評価における超音波検査の有用性

「はじめに」頚椎脊柱管拡大術の高齢者の症例数増加5)に伴い, 術後の早期離床が年々重要視されるようになってきた. しかし, 術後に創離開が生じれば, 早期離床は難しくなり, ADL回復を妨げかねない. そこで今回, 我々は頚椎脊柱管拡大術を施行した症例に対し, 術後の縫合部を超音波検査にて評価した. 「対象及び方法」頚椎棘突起縦割式脊柱管拡大術を施行した15症例について超音波検査にて縫合部を評価した. 評価時期は術後2週, 3週, 4週とした. 男性10例, 女性5例であり, 34~85歳(平均年齢:62.9歳)であった. 原因疾患はCSMが8例, OPLLによる脊髄症が6例, 頚椎椎間板ヘル...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 51; no. 1; pp. 29 - 31
Main Authors 吉松弘喜, 永田見生, 後藤博史, 佐藤公昭, 安藤則行
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 2002
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Summary:「はじめに」頚椎脊柱管拡大術の高齢者の症例数増加5)に伴い, 術後の早期離床が年々重要視されるようになってきた. しかし, 術後に創離開が生じれば, 早期離床は難しくなり, ADL回復を妨げかねない. そこで今回, 我々は頚椎脊柱管拡大術を施行した症例に対し, 術後の縫合部を超音波検査にて評価した. 「対象及び方法」頚椎棘突起縦割式脊柱管拡大術を施行した15症例について超音波検査にて縫合部を評価した. 評価時期は術後2週, 3週, 4週とした. 男性10例, 女性5例であり, 34~85歳(平均年齢:62.9歳)であった. 原因疾患はCSMが8例, OPLLによる脊髄症が6例, 頚椎椎間板ヘルニアによる脊髄症が1例であった. 使用機種はAloka社製のSSD-500で, 探触子は3.5MHzリニア型であった. 測定断面は矢状断, 水平断にてC2~C7の範囲とした. 術後の後療法は術当日がマジックベッド固定, 術翌日~オルソカラー装着にて坐位可, 術後5日目~歩行可とした. 「結果」血腫形成は8例に認められた.
ISSN:0037-1033