2037 一層建築物に於ける桁材及び床版変形の横力分布に及ぼす影響 : 両端に壁体を有する非対称構造物(桁行壁体なき場合)(構造)

前報告において、有壁無壁のラーメンより構成されたる構造的に非対称な一方開放型一層建築物(桁行方向に壁体なき場合)に地震力の如き水平荷重が作用するとき、震力の重心と建物の剛心が一致せぬため建物には偏心による捩り作用が起り、床版にはそれ自身の変形(曲げ及び剪断変形)のみならず回転作用も起される。その結果、梁行方向(震力方向)の垂直架構間の横力分布は如何になるか、また、桁行方向(震力と直角方向)のラーメンの柱には如何なる剪力が生じかつ柱及び梁行壁体には如何程の捩りモーメントが生ずるか、更に、これら桁行ラーメン等の抵抗により床版の変形及び回転が如何程拘束されるか等につき微分方程式を用いて理論的に検討し...

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Published in日本建築学会論文報告集 Vol. 63.1; pp. 381 - 384
Main Author 山田, 孝一郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本建築学会 10.10.1959
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Summary:前報告において、有壁無壁のラーメンより構成されたる構造的に非対称な一方開放型一層建築物(桁行方向に壁体なき場合)に地震力の如き水平荷重が作用するとき、震力の重心と建物の剛心が一致せぬため建物には偏心による捩り作用が起り、床版にはそれ自身の変形(曲げ及び剪断変形)のみならず回転作用も起される。その結果、梁行方向(震力方向)の垂直架構間の横力分布は如何になるか、また、桁行方向(震力と直角方向)のラーメンの柱には如何なる剪力が生じかつ柱及び梁行壁体には如何程の捩りモーメントが生ずるか、更に、これら桁行ラーメン等の抵抗により床版の変形及び回転が如何程拘束されるか等につき微分方程式を用いて理論的に検討し、具体例よりそれらの大きさを量的に把握し構造設計上の指針を求めた。本文では、前報告と同様、床版変形を取扱うに当り床版の曲げ及び剪断変形を考慮することは勿論桁行ラーメン等の抵抗も考慮して、構造的に非対称(建物の両端に剛性の異なる梁行有壁ラーメンを有する形)でかつ桁行壁体を有せぬ一層建築物を取扱い、その偏心程度の大小により建物各部の応力分布が如何に変化するかを量的に把握しようとするものである。
ISSN:0387-1185
2433-0027
DOI:10.3130/aijsaxx.63.1.0_381