C型肝炎のインターフェロン療法時の各種HCV抗体価の変動 NS3, NS4およびcore領域抗体価の検討
C型慢性肝炎のIFN療法前後のNS3, NS4およびcore領域のHCV抗体価の測定を,合成ペブタイドを用い,EIA法にて行った,IFN療法の著効+有効群では投与終了時に,NS3およびNS4領域抗体価の低下を,投与終了6ヵ月後には3種類全ての抗体価が有意の低下を認めた.不変群ではIFN投与終了時に,NS4とcore領域抗体価の低下を認めたが,IFN投与終了6ヵ月後には両抗体価は,投与前値に復した.IFN投与終了時にGPTの正常化した症例では,HCV-RNAは,臨床効果にかかわらず,大部分の症例で陰性化した.NS 3領域抗体価の測定は,IFN投与終了時の予後判定の指標になることが示唆された....
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Published in | 肝臓 Vol. 34; no. 3; pp. 198 - 204 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本肝臓学会
25.03.1993
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Subjects | |
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ISSN | 0451-4203 1881-3593 |
DOI | 10.2957/kanzo.34.198 |
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Summary: | C型慢性肝炎のIFN療法前後のNS3, NS4およびcore領域のHCV抗体価の測定を,合成ペブタイドを用い,EIA法にて行った,IFN療法の著効+有効群では投与終了時に,NS3およびNS4領域抗体価の低下を,投与終了6ヵ月後には3種類全ての抗体価が有意の低下を認めた.不変群ではIFN投与終了時に,NS4とcore領域抗体価の低下を認めたが,IFN投与終了6ヵ月後には両抗体価は,投与前値に復した.IFN投与終了時にGPTの正常化した症例では,HCV-RNAは,臨床効果にかかわらず,大部分の症例で陰性化した.NS 3領域抗体価の測定は,IFN投与終了時の予後判定の指標になることが示唆された. |
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ISSN: | 0451-4203 1881-3593 |
DOI: | 10.2957/kanzo.34.198 |