NAPLプール推定へ向けた時間モーメントの空間変動特性評価

本研究では, NAPLプールがトラップされた飽和均質地盤を対象として移流分散実験を実施し, NaCl水溶液の破過曲線に対する時間モーメント解析により時間モーメント量の空間変動特性とNAPL規模の関連性を検討する. NAPLプール規模と浸透流速を変えた実験の結果, NAPLプールの直下流領域にある観測点の2次および3次モーメント量はNAPLを含有しない地盤に比して1から2オーダー増加し, 横分散の影響を受ける領域においてはNAPLプール規模に応じた時間モーメント特性が観察されることが明らかとなった. また, NAPLプールの影響を受けない観測点を基準とした変動比の導入ならびに時間モーメントの空間...

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Published in環境工学研究論文集 Vol. 44; pp. 641 - 651
Main Authors 正木, 一平, 井上, 一哉, 鈴木, 章世, 田中, 勉
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 公益社団法人 土木学会 16.11.2007
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ISSN1341-5115
1884-829X
DOI10.11532/proes1992.44.641

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Summary:本研究では, NAPLプールがトラップされた飽和均質地盤を対象として移流分散実験を実施し, NaCl水溶液の破過曲線に対する時間モーメント解析により時間モーメント量の空間変動特性とNAPL規模の関連性を検討する. NAPLプール規模と浸透流速を変えた実験の結果, NAPLプールの直下流領域にある観測点の2次および3次モーメント量はNAPLを含有しない地盤に比して1から2オーダー増加し, 横分散の影響を受ける領域においてはNAPLプール規模に応じた時間モーメント特性が観察されることが明らかとなった. また, NAPLプールの影響を受けない観測点を基準とした変動比の導入ならびに時間モーメントの空間変動特性に関する総合的評価はNAPLプール規模の推定に向けた有益な手段となり得ることが示唆された.
ISSN:1341-5115
1884-829X
DOI:10.11532/proes1992.44.641