エクストルーダ加工ソバ粉を配合した「100パーセントそば」乾そばの製造
1. 2軸エクストルーダ加工したEX粉を普通ソバ粉に配合することにより,「100パーセントそば」の乾そばが製造できることを工場規模の実験で明らかにした. 2. EX粉の適吸水率は普通ソバ粉の約1.5倍であった.手作業的な適加水率と結着性の良否は,小ビーカによる簡便法により,機械製麺の適加水率と結着性はファリノグラフ・シグマ型ミキサー試験により判別できた.さらにEX粉を含むそば生地(麺帯)が一種のゴム状弾性を有することも定性的に示した. 3. 機械製麺にかかわる配合の一例として, EX粉対普通ソバ粉の配合比で(4:6)ないし(5:5),加水率35%が良いことを明らかにした. 4. 100~200...
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Published in | 日本食品工業学会誌 Vol. 39; no. 8; pp. 707 - 714 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | English Japanese |
Published |
社団法人 日本食品科学工学会
15.08.1992
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ISSN | 0029-0394 |
DOI | 10.3136/nskkk1962.39.707 |
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Summary: | 1. 2軸エクストルーダ加工したEX粉を普通ソバ粉に配合することにより,「100パーセントそば」の乾そばが製造できることを工場規模の実験で明らかにした. 2. EX粉の適吸水率は普通ソバ粉の約1.5倍であった.手作業的な適加水率と結着性の良否は,小ビーカによる簡便法により,機械製麺の適加水率と結着性はファリノグラフ・シグマ型ミキサー試験により判別できた.さらにEX粉を含むそば生地(麺帯)が一種のゴム状弾性を有することも定性的に示した. 3. 機械製麺にかかわる配合の一例として, EX粉対普通ソバ粉の配合比で(4:6)ないし(5:5),加水率35%が良いことを明らかにした. 4. 100~200℃エクストルージョンにおいて圧力は,150℃以下の中間温度域で最大値を示し,このような温度・圧力条件がEX粉の結着性に良い影響をおよぼした. EX粉の結着性は,デンプンのアルファ化とタンパク質の変性によることを推論した. 5. 試製品のゆで条件は,浴比(1:10),ゆで時間5分が適当であった.ゆで溶出について,手打ちそばや市販乾そばのものと比較し,考察した. |
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ISSN: | 0029-0394 |
DOI: | 10.3136/nskkk1962.39.707 |