重合核アルミニウムイオン存在下における珪藻の生息に及ぼす共存金属イオンの影響

重合核Alイオン存在下での珪藻の生息に及ぼす共存金属イオンの影響を検討するために, Ca, MgあるいはZnとの共存下において, Nitzschia paleaの培養試験を行った. Zn単独の場合では, その濃度が0.2mg/l以上の条件でNitzschia paleaへの阻害作用が確認された. Al単独の場合では, 重合核Al画分濃度が0.4mg/1以上でNitzschia paleaへの阻害作用がみられたが, 0.03mg/lのZnとの共存下では, 重合核Al画分濃度が0.1mg/lと低い場合でもNitzschia paleaへの明らかな阻害が生じ, 複合的な影響が示された. 一方, Ca...

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Published in環境工学研究論文集 Vol. 45; pp. 139 - 145
Main Authors 佐藤, 洋平, 伊藤, 歩, 舘, 紀昭, 佐々木, 貴史, 相澤, 治郎, 海田, 輝之
Format Journal Article
LanguageEnglish
Published 公益社団法人 土木学会 28.11.2008
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Summary:重合核Alイオン存在下での珪藻の生息に及ぼす共存金属イオンの影響を検討するために, Ca, MgあるいはZnとの共存下において, Nitzschia paleaの培養試験を行った. Zn単独の場合では, その濃度が0.2mg/l以上の条件でNitzschia paleaへの阻害作用が確認された. Al単独の場合では, 重合核Al画分濃度が0.4mg/1以上でNitzschia paleaへの阻害作用がみられたが, 0.03mg/lのZnとの共存下では, 重合核Al画分濃度が0.1mg/lと低い場合でもNitzschia paleaへの明らかな阻害が生じ, 複合的な影響が示された. 一方, CaあるいはMgとの共存は, 重合核Alイオンの影響を緩和することが示されたが, 実際の河川では, 両金属の濃度が低いため抑制の度合いは低いと考えられる.
ISSN:1341-5115
1884-829X
DOI:10.11532/proes1992.45.139