ハイブリッド型人工肝臓 イヌ初代培養肝細胞を用いた積層型人工肝モジュールの作成
成犬肝臓よりin situコラゲナーゼ灌流法を用い, viableな成熟イヌ肝実質細胞を得た。分離肝細胞をコラーゲンコートした巾10cm, 長さ20cmのガラス薄板に飽和密度で播種し, 初代単層培養を行なった。この初代培養イヌ肝細胞ユニットを200枚積層して, 成犬肝の約1/3に相当する約60億個の肝細胞を組み込んだロングストローク型モジュールを作成した。モジュール内の肝細胞は灌流培養下で全て元気に生存し, 糖新生能, 尿素合成能, アルブミン合成分泌能などで調べた肝機能も少なくとも2週間の長期間, in vivo肝臓に匹敵する高レベルで発現維持することを明らかにした。また, モジュール内の肝...
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Published in | 人工臓器 Vol. 17; no. 1; pp. 170 - 174 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本人工臓器学会
15.02.1988
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Summary: | 成犬肝臓よりin situコラゲナーゼ灌流法を用い, viableな成熟イヌ肝実質細胞を得た。分離肝細胞をコラーゲンコートした巾10cm, 長さ20cmのガラス薄板に飽和密度で播種し, 初代単層培養を行なった。この初代培養イヌ肝細胞ユニットを200枚積層して, 成犬肝の約1/3に相当する約60億個の肝細胞を組み込んだロングストローク型モジュールを作成した。モジュール内の肝細胞は灌流培養下で全て元気に生存し, 糖新生能, 尿素合成能, アルブミン合成分泌能などで調べた肝機能も少なくとも2週間の長期間, in vivo肝臓に匹敵する高レベルで発現維持することを明らかにした。また, モジュール内の肝細胞はホルモン添加の合成培地のみならず, イヌ血漿で灌流培養を行なっても同様, 長期間の機能維持が可能であることもわかった。すなわち, イヌ肝細胞初代単層培養法を用いた積層型ハイブリッド人工肝臓は従来にない生体肝の機能を有する画期的な人工肝臓であることが明らかになった。 |
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ISSN: | 0300-0818 1883-6097 |
DOI: | 10.11392/jsao1972.17.170 |