安静時酸素摂坂量と心拍水準に及ぼす姿勢の影響とその性差
仰臥,あぐら,椅座,蹲居,弛緩直立,緊張直立,前屈立位,伸膝中腰,屈膝中腰(浅•深)の合計10種類の姿勢について,その姿勢における酸素摂取量と心拍数の安静値を13名の男性より求め,女性の同様の資料(SATO & TANAKA1973)と比較した。心拍数より酸素摂取量の方が姿勢の影響をうけず,より安定した安静値を示した。姿勢維持に要する筋活動,各姿勢の投影高が生ずる静脈環流の影響が酸素摂取量と心拍数の変動の様子から推定された。安静時心拍数には性差の存在することが認められたが,姿勢維持に要する酸素輸送における心拍数の役割が女性でより高いことが注目された。...
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Published in | 人類學雜誌 Vol. 84; no. 3; pp. 165 - 173 |
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Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | English |
Published |
日本人類学会
1976
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Summary: | 仰臥,あぐら,椅座,蹲居,弛緩直立,緊張直立,前屈立位,伸膝中腰,屈膝中腰(浅•深)の合計10種類の姿勢について,その姿勢における酸素摂取量と心拍数の安静値を13名の男性より求め,女性の同様の資料(SATO & TANAKA1973)と比較した。心拍数より酸素摂取量の方が姿勢の影響をうけず,より安定した安静値を示した。姿勢維持に要する筋活動,各姿勢の投影高が生ずる静脈環流の影響が酸素摂取量と心拍数の変動の様子から推定された。安静時心拍数には性差の存在することが認められたが,姿勢維持に要する酸素輸送における心拍数の役割が女性でより高いことが注目された。 |
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ISSN: | 0003-5505 1884-765X |
DOI: | 10.1537/ase1911.84.165 |