小児外科領域におけるFlomoxefの基礎的・臨床的検討 Flomoxef周産期感染症研究会

小児外科領域においてFlomoxef (6315-S, FMOX) の基礎的・臨床的検討を行い以下の結果を得た。 1.胆汁中移行については, 投与終了後1時間にてピークとなり, 投与開始後1時間以降, 血中濃度より高くなつた。胆汁中回収率は肝硬変症の影響から0.03%から0.30%とやや低かった。 2.尿中排泄は良好で, 投与終了後6時間までに57.8%から97.8%の尿中回収率を得た。 3.臨床使用成績においては, 蜂窩織炎1例, 術後感染予防4例の合計5例の新生児症例に使用し, その臨床的効果は著効1例, 有効4例で有効率は100%であつた。副作用は本試験中認められず, 又, 本剤によると...

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Published inThe Japanese Journal of Antibiotics Vol. 44; no. 11; pp. 1307 - 1312
Main Authors 由良, 二郎, 清水, 保延, 橋本, 俊, 中村, 司, 音部, 好宏, 南, 宗人
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益財団法人 日本感染症医薬品協会 25.11.1991
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Summary:小児外科領域においてFlomoxef (6315-S, FMOX) の基礎的・臨床的検討を行い以下の結果を得た。 1.胆汁中移行については, 投与終了後1時間にてピークとなり, 投与開始後1時間以降, 血中濃度より高くなつた。胆汁中回収率は肝硬変症の影響から0.03%から0.30%とやや低かった。 2.尿中排泄は良好で, 投与終了後6時間までに57.8%から97.8%の尿中回収率を得た。 3.臨床使用成績においては, 蜂窩織炎1例, 術後感染予防4例の合計5例の新生児症例に使用し, その臨床的効果は著効1例, 有効4例で有効率は100%であつた。副作用は本試験中認められず, 又, 本剤によると思われる臨床検査値の異常変動はみられなかつた。
ISSN:0368-2781
2186-5477
DOI:10.11553/antibiotics1968b.44.1307