光触媒酸化チタンコーティングによる義歯床のプラークコントロールに関する研究 第2報 清掃法の違いがコーティング剤の残存に及ぼす影響

本研究の目的は,義歯清掃法の違いによって義歯床用レジンプレートに塗布した光触媒酸化チタン薄膜コーティング剤の残存率の違いについて検討することである.清掃方法は流水のみのコントロール群,義歯洗浄剤群,超音波洗浄器群および義歯用ブラシ群とした.コーティング薄膜のプレート上残存率について経時的に観察したところ,義歯用ブラシを用いて清掃を行うとコーティング薄膜はレジンプレート上にほとんど残存しないことがわかった.一方,流水のみ,超音波洗浄器および義歯洗浄剤での清掃の場合には,薄膜コーティング剤塗布直後と比較してほとんど変化が認められなかった.また,これら3種の清掃方法によるコーティング薄膜の残存率には...

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Published in九州歯科学会雑誌 Vol. 61; no. 4.5; pp. 107 - 110
Main Authors 槙原, 絵理, 鱒見, 進一, 有田, 正博, 帆鷲, 秀一郎, 河野, 稔広, 鬼塚, 謙治, 古橋, 会治, 久保, 雅晴, 和久田, 一成
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 九州歯科学会 2007
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Summary:本研究の目的は,義歯清掃法の違いによって義歯床用レジンプレートに塗布した光触媒酸化チタン薄膜コーティング剤の残存率の違いについて検討することである.清掃方法は流水のみのコントロール群,義歯洗浄剤群,超音波洗浄器群および義歯用ブラシ群とした.コーティング薄膜のプレート上残存率について経時的に観察したところ,義歯用ブラシを用いて清掃を行うとコーティング薄膜はレジンプレート上にほとんど残存しないことがわかった.一方,流水のみ,超音波洗浄器および義歯洗浄剤での清掃の場合には,薄膜コーティング剤塗布直後と比較してほとんど変化が認められなかった.また,これら3種の清掃方法によるコーティング薄膜の残存率には有意差が認められなかったことから,これら3種の清掃方法は薄膜コーティング剤に対する影響はないと思われた.
ISSN:0368-6833
1880-8719
DOI:10.2504/kds.61.107