高架道路で発生する交通振動と沿線地盤への伝播性状 計測と FEM 解析のハイブリッド手法による予測と対策

本研究は,高架道路橋から発生する交通振動の沿線地盤への伝播性状をフィールド計測と FEM 解析のハイブリッド手法により究明したものである.まず,試験車走行を対象に構造物に誘発される卓越振動と当該地盤の軟弱成層構造による分散性波動伝播を詳細に調べた.これより,3 Hz 程度の低周波振動が沿線地盤に誘発され,それはかなりの距離にまで伝播し,環境振動問題の原因であることが分かった.つぎに FEM モデルによるシミュレーションから複数基礎に支持された高架橋-地盤系の固定位置加振源問題としての有効な沿線振動予測手法を示した.さらに上記の低振動数域の振動対策法として,構造物側の工夫と周辺地盤への WIB...

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Published in土木学会論文集A Vol. 62; no. 2; pp. 204 - 214
Main Authors 竹宮, 宏和, 井田, 啓子, 陳, 鋒
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 土木学会 2006
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ISSN1880-6023
DOI10.2208/jsceja.62.204

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Summary:本研究は,高架道路橋から発生する交通振動の沿線地盤への伝播性状をフィールド計測と FEM 解析のハイブリッド手法により究明したものである.まず,試験車走行を対象に構造物に誘発される卓越振動と当該地盤の軟弱成層構造による分散性波動伝播を詳細に調べた.これより,3 Hz 程度の低周波振動が沿線地盤に誘発され,それはかなりの距離にまで伝播し,環境振動問題の原因であることが分かった.つぎに FEM モデルによるシミュレーションから複数基礎に支持された高架橋-地盤系の固定位置加振源問題としての有効な沿線振動予測手法を示した.さらに上記の低振動数域の振動対策法として,構造物側の工夫と周辺地盤への WIB による有効性の比較検討を試みた.
ISSN:1880-6023
DOI:10.2208/jsceja.62.204