論文 画像を用いたトンネル健全度自動判定・要注意箇所投影システムの開発

鉄道トンネルの維持管理では,日々の巡回のほか,定期的な検査が義務付けられており,検査員による目視や打音調査の結果を踏まえて健全度が判定されている.今後は労働人口の減少が見込まれており,検査業務をいかに省力化するかが課題になっている.そこで本研究では,既往の画像情報の活用技術をさらに発展させた,2つの検査支援システムを開発した.一つめは,撮影画像からひび割れ以外の変状と補修跡をAIで検出し,これら変状等の検出結果から標準的なトンネルの健全度を判定する,「変状抽出・健全度判定アプリ」である.二つめは,AIで検出した変状のうち,詳細に確認すべき要注意箇所を,トンネル覆工の表面に投影できる,移動式の「...

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Published in鉄道工学シンポジウム論文集 Vol. 29; no. 1; pp. 31 - 37
Main Authors 野城 一栄, 山下 雄大, 仲山 貴司
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 土木学会 構造工学委員会 鉄道工学連絡小委員会 2025
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ISSN2759-1492
DOI10.11532/railwayengineering.29.1_31

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Summary:鉄道トンネルの維持管理では,日々の巡回のほか,定期的な検査が義務付けられており,検査員による目視や打音調査の結果を踏まえて健全度が判定されている.今後は労働人口の減少が見込まれており,検査業務をいかに省力化するかが課題になっている.そこで本研究では,既往の画像情報の活用技術をさらに発展させた,2つの検査支援システムを開発した.一つめは,撮影画像からひび割れ以外の変状と補修跡をAIで検出し,これら変状等の検出結果から標準的なトンネルの健全度を判定する,「変状抽出・健全度判定アプリ」である.二つめは,AIで検出した変状のうち,詳細に確認すべき要注意箇所を,トンネル覆工の表面に投影できる,移動式の「要注意箇所投影装置」である.これらの開発技術の詳細について,現場での検証結果を含めて報告する.
ISSN:2759-1492
DOI:10.11532/railwayengineering.29.1_31