プレチスモグラフより観た肺結核患者の末梢循環の動態 第1報 パターン分析

指尖容積脈波計(以下「DPG」と略す)を用いて肺結核患者16才より81才までの男, 女計102名の心・血管系の動態を調査, 対照として健康人男, 女計133名をとつた. 結論としては肺結核患者の中には心系に異常パターンを示すもの53%, 血管系に異常パターンを示した者20%をみた. 正常型は18%であり, 対象者群では正常型84%, 心系の異常パターンは4%であり血管系異常パターンを示したものは12%であつた. 健康者と肺結核患者のDPGより観た心・血管系異常者比は1:4となり, 島村, 岩崎の調査による全国国立療養所における肺結核死亡調査の中の慢性心肺機能不全による死亡率58.5%と考え併せ...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in医療 Vol. 31; no. 6; pp. 543 - 546
Main Authors 竹中, 哲夫, 柳瀬, 正之, 桑原, 健, 山田, 武敏, 早坂, 正吾
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 国立医療学会 20.06.1977
医療同好会
Online AccessGet full text

Cover

Loading…
More Information
Summary:指尖容積脈波計(以下「DPG」と略す)を用いて肺結核患者16才より81才までの男, 女計102名の心・血管系の動態を調査, 対照として健康人男, 女計133名をとつた. 結論としては肺結核患者の中には心系に異常パターンを示すもの53%, 血管系に異常パターンを示した者20%をみた. 正常型は18%であり, 対象者群では正常型84%, 心系の異常パターンは4%であり血管系異常パターンを示したものは12%であつた. 健康者と肺結核患者のDPGより観た心・血管系異常者比は1:4となり, 島村, 岩崎の調査による全国国立療養所における肺結核死亡調査の中の慢性心肺機能不全による死亡率58.5%と考え併せる時何らかの関係が存在するように思われるが今後の研究にまちたい.
ISSN:0021-1699
1884-8729
DOI:10.11261/iryo1946.31.543