7. 超音波検査の進め方 消化管疾患のチェックポイント
「はじめに」消化管病変は, 消化管ガスによる影響を受けるため, 通常の走査では診断が困難なことが多い. しかし, 特徴的な所見を呈するものに関しては容易に診断できるものもある. 胃癌あるいは大腸癌で壁肥厚が高度かつ全周であると, 腎の超音波像に類似した特徴的消化管ガス像を呈し, Pseudokidney signとして描出される. 一方正常胃壁では, 脱気水を飲用すれば粘膜から漿膜までの5層構造に描出される. また, 膀胱充満法を用いることにより, 下部消化管病変の観察が容易となる. そこで胃の超音波検査法と胃腫瘤性病変および腸管病変におけるチェックポイントについて述べる. 「胃の超音波検査法...
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Published in | 医療 Vol. 60; no. 7; pp. 465 - 470 |
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Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 国立医療学会
20.07.2006
国立医療学会 |
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Summary: | 「はじめに」消化管病変は, 消化管ガスによる影響を受けるため, 通常の走査では診断が困難なことが多い. しかし, 特徴的な所見を呈するものに関しては容易に診断できるものもある. 胃癌あるいは大腸癌で壁肥厚が高度かつ全周であると, 腎の超音波像に類似した特徴的消化管ガス像を呈し, Pseudokidney signとして描出される. 一方正常胃壁では, 脱気水を飲用すれば粘膜から漿膜までの5層構造に描出される. また, 膀胱充満法を用いることにより, 下部消化管病変の観察が容易となる. そこで胃の超音波検査法と胃腫瘤性病変および腸管病変におけるチェックポイントについて述べる. 「胃の超音波検査法」まず, 消化管ガスを除去するために絶食状態で検査を行う. また検査直前に胃の蠕動を抑制するために鎮痙剤ブスコパン1筒を注射し, さらに胃を進展させるために脱気水による麦茶を500ml以上飲ませる. 胃の病変が占拠する部位によって描出方法や画像が異なるため, それらに応じた検査を行う必要がある. |
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ISSN: | 0021-1699 1884-8729 |
DOI: | 10.11261/iryo1946.60.465 |